派遣留学生からのレポート

韓国・金剛大学(学部派遣留学)

最終更新日:2015年12月 2日

*学部派遣留学(部局派遣留学)=部局間交流協定校に、学部・研究科における選考を経て派遣される留学。

月間報告 11月

【学習】

 現代韓日関係史の授業内で、保坂祐二さんの書いた本を読むこととなりました。日本ではほとんど聞くことのない名前ですが、韓国では有名な日本人です。竹島(独島)について長く研究されている方で、現在は韓国の大学に勤め、韓国国籍も取得しています。率直に言うと韓国の立場を支持されており、彼の論文・書籍から歴史問題の新しい見方を学ぶことができると考えています。KBS(日本のNHK)のトーク番組などでも「韓国を支持する日本人」ということで、ゲストとして招待されることもあり、韓国側としてはとても都合がいいように感じられます。

 韓国側の立場を取っている方とはいえ、ある程度中立的な論を期待していたのですが、本のある章を読み終えて、やや気分が悪くなったこともありました。証拠となる資料を集め、その結果韓国側を支持するのは悪いことではないと思います。しかし、過度に日本を批判するのはいかがなものかと感じました。韓国で出版された書籍ゆえ、韓国に寄ったものになるのは仕方がありませんが......

 韓国人学生とディスカッションをした際、韓国人の考え方に配慮していてよいと彼らの多くは感じていたようです。韓国人が特に気に留めず、日本人が読むと気に留めてしまう本というのは、著者が日本人であることが理由になるでしょうか。

 何を信じればいいんだろう と資料不信(?)になりつつも、現在批判的な視点を持っていることは、後に私自身が中立性のある研究をするためにいい気付きとなったと思います。


【生活】

 毎月軍隊の話しかしてませんね。ついに朝の目覚ましアラームが、韓国陸軍の起床のラッパになりました。韓国人のせっかちな性格を表すかのような、細かく早いリズム...... 兵役を済ませた友人たちに聞かせると、この音を笑いながら嫌がります。毎朝早くに"起こされてきた"あの日々を思い出してしまうようです。"起こす"サウンドとしては確かな効果があるようで、私もルームメイトもラッパとともに体が動き出すようになりました。

こんごう2015.12.02-1.png 週末の国内ひとり旅で、日本側にある港湾都市 蔚山(ウルサン)を訪れました。クジラ料理が食べられると聞いていて、それも目的のひとつでした。韓国でも捕鯨は禁止されているのですが、漁網に偶然かかってしまったクジラは合法的に食べられることとなっています。クジラ料理専門店が並ぶほど ということは、安定した供給ができる何かがあるのではないかと想像することも容易です。 目的にしていたクジラのチゲ、注文する際に1人分はできないと知らされ、残念ながらひとり旅の私が食べることはできませんでした。フグチゲならできますよ と言われたので、それを頂くことに。韓国にしては辛さは控えめで、フグの上品な旨味を感じられる美味しいスープでした。 蔚山市としてもクジラを推しているのにも関わらず批判的なものはあまり見られず、国際的に批判を浴びる日本とは違う印象があります。(クジラではなかったですが)食を楽しみながらも、考えることの多い旅となりました。


こんごう2015.12.02-2.jpg 留学生の参加する文化体験では、陶芸 体験をしました。ろくろを使わない比較的簡単な方法です。私は茶道をやっていたということもあり、お茶を点てられそうな茶碗を作りました。このようなクリエイティブな製作体験をすると、人の性格がよくわかりますね。(笑) 陶器のカタチ、凹凸、側面の絵など...

 後日焼き上がり次第学校に届けてくれるそうで、月末現在それを待っているところです。


こんごう2015.12.02-3.jpg 先日、11月26日(木)に初雪が降りました。教室から見える山・お寺・木が一気に白く染まりました。校内にあるもみじの葉の上にも雪が積もり、秋が終わらないうちに冬が訪れてしまったようでした。12月になると、日韓ともに本格的に寒くなってきます。これを読んでくださってるみなさまも、体にお気をつけてお過ごしください

月間報告 10月

【学習】

 今月4週目に中間考査がありました。取っている授業数は前学期よりも少ないのですが、語学堂は上級クラスに上がり、学部の授業でも某重い授業(現代韓日関係史)があり、負担は前学期よりも大きいように感じました。
 実は、今月中旬ごろからスランプで苦しんでおり、捗りません。習ったはずの単語・文法も定着せず、会話でもサラッと出てきません。上級学習者によくある悩みでしょうか。また、ホームシック...ではないと思っていますが、無意識にも勉強が捗らない原因として、多少は関係しているかもしれません。試験結果は予想通り...芳しくありませんでした。期末試験には上手くいくよう、メンタル的なところでも整えていければと思います。

 「現代韓日関係史」の授業では、日本で活躍した在日コリアンについてや、日本の歴代政府(総理)・天皇の出した談話や発言について扱いました。日本と韓国のつながりって、ポジティブな意味でもネガティブな意味でも、切っても切れないものです。
 いろいろな資料を読んでいて悟りだしたのですが(笑)、現実的なところ、政治的な日韓の睨み合いは終わらないように感じられます。韓国には(日帝時代の影響か)「被害者意識」が強くあるために、「解決」という言葉を聞ける日は遠そうです。しかし、日韓両国とも、いつまでもこの関係でいるのは嫌だと思ってるんですよね。大げんかをして、また仲良い関係に戻りたいけど戻れないという、人間関係にもよく似ています。


【生活・文化】

 先月のレポートで兵役について少しだけ書きましたが、実は全員が「軍」に行くわけではありません。警察、技術研究者、地方公務員職などの代替の仕事もあり、それらをもって兵役を果たしたとみなされます。基本的に住民登録をしている市や区の役所に配属されるようです。一般的な「軍」に入ると、連絡があまり取れない・休暇を取らないと外出できないといった制限が多いのに対し、公務員職は自宅(実家)から通勤・土日は休みと余裕が多いため、羨ましがられることもあるようです。
(ただし、公務員職は視力が著しく低い、ケガの後遺症あり 等の条件をもった人のみ志願できます)

こんごう2015.11.7-1.jpg 先日、その公務員職をしている友人に会ってきました。「軍」以外の配属でも最初の1ヶ月の初期導入訓練は共通で行われますが、それを経ても、人柄・話し方は相変わらずです。(笑) 2000年に世界遺産に登録された南漢山城(ナマンサンソン)を訪れました。紅葉の美しい山道を歩きました。ちょうど土曜日の午後ということもあり、家族連れや元気なシニア世代で賑わっていました。南漢山城の入口までも渋滞... 紅葉の見頃の時期に混雑するというのは日本も韓国も変わりませんね。

こんごう2015.11.7-2.jpg その次の週は、京畿道(キョンギド)加平(カピョン)郡にあるプチフランスを訪れました。名前の通り、フランスの町並みを再現したテーマパークで、東京ドイツ村なんかと似ているでしょうか。パステルカラーのおうちがかわいいです。ちょうど紅葉シーズンということもあって、絵になります。

 アコーディオンやマリオネットのパフォーマンスがあるのですが、韓国人はノリがいいので観客もよく盛り上がります。楽しめました^^ ただ、スタッフがみんな私服だったりと、「雰囲気づくり」はまだまだかなぁというのが率直な感想です。(笑)


 学習スランプかストレスかホームシックか、混ざったようなものでしたが、悩んで落ち込んだときは、出かけるのがやっぱりいいですね。山にある学校で寮生活をしていると、平日は変化のない生活が続きます。せっかく韓国にいるので、韓国のいろいろな面を知るためにも、残り日数も少ないですが、週末は出かけようかなと思っています。


月間報告 9月

長めの夏休みも終わり、8月25日に韓国に戻ってきました。25日夜のフライトだったのですが、その日の正午、ちょうど韓国と北朝鮮の緊張が解けたところでした。「北朝鮮軍が埋めた地雷で韓国軍兵士が負傷」「報復として韓国軍は宣伝放送を再開」「軍事的衝突の可能性も」この一連の事態です。1学期の終盤はMERSが大きなニュースとなりましたが、2学期のスタートは南北関係...
 出発まで家族からも、「ちゃんと飛行機飛ぶのか」「もし戦争になったらすぐ帰ってこい」などと(今思うと過剰に)心配されていました。ちょうどフライト当日に雪どけが見えたため、私自信も安心して韓国に向かうこととなりました。
 しかし、街や人を見てみても、極度の緊張状態にあった国とは思えませんでした。友人に話を聞いても、それほど大事とは捉えてなかった様子。ネット上で「日本でいう震度4ぐらい」という巧みな例えを見て納得してしまいました...(笑)韓国国内でも大きなニュースになってたはずなのですが。

 【学習】
 前回のレポートにも書きましたが、語学堂(大学付属の韓国語学校)にはレベルが3段階あり、1学期は中級クラスに在籍していました。学期初めのクラス分けテストの結果、今学期が進級して上級クラスで授業を受けることとなりました。
 教科書を使う学習とは別に、韓国語の文法・用法を解説するプレゼンテーションを毎日行い、私にも週1のペースで回ってきます。日本語で日本人に対して説明する というのならやりやすいのですが、いろいろな国からの韓国語学習者に対して韓国語でわかりやすく というのは非常に難しいです。

 学部の授業では「現代韓日関係史」という授業が興味深いです。お察し頂けると思いますが、日本統治時代・戦後の独立から慰安婦問題・領土問題まで、センシティブな内容も扱う授業です。教科書として用いている本で使われる単語がかなり難しく、理解するのにもかなり苦労していますが、漢字語はある程度法則があるため推測する力もついてきていると実感しています。日本人としてはもっと中立的な記述を望んでいるのですが、韓国で書かれた本ゆえに韓国中心の視点は避けられません。数少ない受講している日本人として心が痛むことも当然あります。しかし、歴史におけるひとつの事実に対して両方の視点から見て比較することは、学ぶことが非常に多いです。卒論に繋げられるように、これから多くのものを吸収できたらと思います。


 【生活】
 学期ごとにルームメイトが変わるのですが、今学期は1年間日本に留学していた4年生がパートナーとなりました。既に韓国の兵役義務(約2年間)も終えており、ふとしたときに故意に軍人風の動きをしているのが面白いです。韓国軍の様々なエピソードも教えてもらったりと、日本ではなかなか聞けない話を聞く機会が多いのも現地ならではでしょう。
 今期は彼がこの学校に戻ってきましたが、前学期仲良くしてた友人8人が今期ここにはいません。兵役や日本留学のためです。留学での別れというのは日本でもありますが、在学中の兵役服務による別れは日本にはありません。寂しいことですが、これも留学で経験できるもののひとつかなと思います。日本好きの彼らと韓国好きの私ですし、両国地理的にも近いので、近いうちに再会できることを望んでいます。

こんごう2015.10.01.jpgのサムネイル画像
 韓国は日本からも近いですが、自然災害がかなり少ない国だなと半年間過ごしていて感じました。滞在中に地震・台風・火山噴火・大雨洪水のどれも経験していません。特にこの学校は田舎の山の近くにあるため、水も空気も綺麗で非常に過ごしやすいところです。
 最近は朝晩が随分寒くなったなぁと感じます。長袖パーカーを羽織りたいなと思うくらいです。夏は千葉と同じくらいに暑い国ですが、冬は東北・北海道くらいに寒くなります。しかし、韓国の最近の住居は断熱性が非常に高く、オンドル(韓国式床暖房)もあるおかげで、冬でも室内なら半袖で過ごせるようです。逆に寒暖差で体調を崩さないように、気をつけて過ごしていきたいと思います。


1学期報告書

 はじめまして。今年の2月から文学部の協定校である韓国・金剛大学に留学しています、文学部 3年の石原 俊と申します。
 早いもので先日1学期が終わってしまい、月間報告というよりかは学期報告になってしまいます。事後報告になってしまいますが、毎月書けなかったことに申し訳なく思っています。

【金剛大学について】

 まず、韓国で"大学"(대학 テハク)と言うと日本でいう「学部」を指し、「大学」のことは"大学校"(대학교 テハッキョ)と言うことが多いのですが、今回は日本語に合わせて「金剛大学」をいう表現を使うことにします。

こんごう2015.6.29-1.jpg 金剛大学は韓国の忠清南道(충청남도 チュンチョンナムド)というエリア(日本の県レベル)の論山市(논산시 ノンサンシ)に位置しています。首都ソウルからは直線距離は、140kmくらいなのですが、交通機関を乗り継ぐ必要があり、キャンパスまでは早いルートでも3時間半ぐらいかかります。正直、キャンパスのある場所は田舎です。山と畑と池。(笑)

 韓国仏教 天台宗系の大学で、仏教の団体から半数以上の学生が奨学金を受けています。さらに、少数精鋭を教育方針として掲げており、全国的にかなりレベルの高い学生が集まっています。

 地方の大学であるということもあり、近所の住民でもない限りは寮生活を送ることになります。 男女別棟で、韓国人学生と2人1部屋です。日本語・中国語・英語が得意な現地の学生が各言語のネイティブスピーカーと同室になることを希望して部屋割りが決まるので、外国人側としても韓国語能力がまだ高くなくてもコミュニケーションはある程度取りやすいかと思います。


【学習】

 千葉大には韓国語専攻はないのですが、個人的に中学生の頃から韓国・日韓関係に興味を持っており、いつか留学などの大きな経験ができたらなと思っていました。去年の11月募集要項を見かけ、即応募。いきなりフル韓国語の難しい授業を受けるのではなく韓国語も学べるとあったのが、踏み出すきっかけになりました。

 授業スケジュールとしては、まず午前中に語学堂(大学附属の韓国語学校)の授業があります。高級(上級)・中級・初級の3レベルがあり、1学期で1レベルの課程をこなします。私は中級からスタートとなりました。高校生の頃から韓国語を独学で学び、千葉大の普遍科目でも韓国語4まで終えていたので、相応かなという印象です。ソウルにある大学の語学堂発行の教科書を使い、1日4時間(休憩込み)進めていきます。「ネイティブこの表現よく使ってる!」と感じるものが多く、やはり現地の教材に勝るものはないのかな...と感じます。教科書の解説冊子が日本語・中国語・英語とあり、韓国語で説明されたときによくわからなくても、日本語の解説を読んだ時にピンとくるということもしばしばあります。

 午後は自由に授業を聞くことができ、私は日本語通翻訳学科の授業を取っています。本来は韓国人学生が韓国語で日本語を学ぶための授業なのですが、日本人学生でも問題はありません。日本語の表現によるニュアンスの違いを改めて考えさせられることが多いです。日韓訳・韓日訳もあり、ボキャブラリーがまだ足りない私にとってはかなり勉強になります。
 

【生活】

 「金剛大学について」のところでも書きましたが、基本的に寮生活で、韓国人学生と同室になります。私のルームメイトは今年入学したばかりの1年生なのですが、高校時代に既に日本語能力試験(JLPT)のN1(最高級)を取っており日本語はかなりできます。彼とコミュニケーションするときの使用言語ですが、文字のメッセージを送るときはほぼ100%韓国語、話すときは6割日本語という感じでしょうか。決めたわけでもないのですが、自然にこうなってしまいました。

 日本語通翻訳学科の韓国人学生は皆日本語レベルがかなり高いです。ルームメイトのように高校時代にN1を取ったという人が多数派だそうです。現在2年生で、入学してから日本語始めたという友人がおり、彼の伸びぶりにも驚きました。ここの学生はポテンシャルが高いのか...!

 よく学科の男子である部屋に集まっておしゃべりしたり、食事をしたりするのですが、韓国人学生同士でも日本語でしゃべったり、違う場面でも無意識に日本語がポロッと出ちゃったりと、彼らにとって日本語がものすごく身近なものなのではないかと常々感じます。日本人が英語なり他の外国語を学ぶときも、「かっこいいもの」「かっこつけてる」というようなイメージを持たず、もっとリラックスして学んだり使えたらなぁと思います。

こんごう2015.6.29-2.jpg 食事は基本的に学食です。(学校近くにお店がほぼないので(汗)、)平日は学食で食べるしかありません。メニューは決まっているので、「給食」と言った方がわかりやすいでしょうか。毎食3,500ウォン(≒380円)で、バランスの良い食事が食べられます。毎食必ずごはんで、パンや麺がある日もごはんがあり、ときどき炭水化物祭になります。また、韓国料理は塩分が多いかなという印象もあるのですが、野菜も多く使われるので、総合的にはプラマイゼロでしょうか。(笑)

【学校以外】

 つい最近の話題といえばやはりMERSでしょうか。韓国内でも騒ぎになっており、心配している人がやはり多いです。国内外関係なく、韓国政府の対応が悪いと批判されることが多く、韓国でもあまり政府をあてにしてない印象があります。(笑) 各施設や団体で自主的に感染予防の対応を取ることが多く、私の学校でもマスクを配布したり、手のアルコールジェルを置いたり、全員の体温測定をしたりと、努力しています。

 近くの大田市(대전시 テジョンシ)・公州市(공주시 コンジュシ)にも感染者が出ており、その市に住んでいる先生方や、実家がそこという学生も多いのですが、無事校内に感染者が出ずに学期を終えられてほっとしています。

 先日ネット上で、「原発事故後の日本に対する韓国人の反応・イメージ≒MERS流行中の韓国に対する日本人の反応・イメージ」という表現を見かけ、まさにこれだなと感じました。日本のテレビでどのような報道がされていたのかは見ていないので正直わかりませんが、Twitterなどを見ている印象だと、必要以上に心配しているのではないかな と感じることが多かったと思います。もちろん、よく対策をしていて悪いということはないのですが、「正しく恐れる」ということばもあります。恐すぎると、また違うことに悪い影響が出てしまうかと思います。世界のどこかで何かが起きたとき、毎度毎度それを確認するために現地に赴く ということはできません。メディアの情報も参考にしつつ、どこくらい心配すればいいのか、どのような対策を取れば十分なのかを自分なりに考えることは大切だなと思ったところです。10


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