派遣留学生からのレポート

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フランス・パリデザイン大学a←フィンランド・アールト大学芸術デザイン校b

学校の詳細
最終更新日:2015年7月 6日
ENSCI Les Ateliers←Aalto university
工学研究科 修士1年
氏名:川野次郎
CODE Program

月間報告書 6月

コチラ(pdf)

月間報告書 5月

コチラ(pdf)

月間報告書 4月

1.勉学の状況

春セメスターも降りかえし地点を迎え、 どのプロジェクトもまとめに向かって少しずつ動き始めました。

メインのアトリエでやっている風力発電のプロジェクトで、僕は街中を転がりながら発電する風力発電機を作っています。普通風力発電機は海沿いや道路脇、屋根の上などに固定されているものですが、僕は球体に発電機を入れ、それを転がすことで電気を作り出す発電機をデザインしようとしています。サッカーボールより大きい球状のものを街中に放つというアイデアに対する問題点は簡単に浮かんできます(車に跳ねられたらどうするのか、とか、みんな盗まれておしまいだ、とか)。出しては見たものの現実味がないと思っていたアイデアだったのですが、先生から、技術的な面、例えば どのように転がり、止まるのか、発電の仕組み、街中の移動に耐えられる素材など、技術的な面をリアルに、 徹底的に詰め、模型かアニメーションでそれを伝えることができれば、 このプロジエクトは地に足の着いたものになるからやってみる価値はある、とアドバイスを受け、それは難しい事だとは知りつつ、 そのまま続けてみることにしたのです。 コンセプトを練って(モックやスビジュアライズをそこそこに) 納得してもらおうとせず、 「ほんとうに作って見せる」ことの重要性を感じています。実際にこのプロジェクトを進めていく中で、 ほんとうに作る、という経験が自分の中にほとんどないということにも気づきました。とてもいい機会をもらったと思います。

2.生活の状況

パリは外套なしで過ごせるくらいの気温で、天気のいい日も多く、とても気持がいいです。週末時間のあるときは電車で中心部まで出て、そこからは歩いて色んな建物や博物館を巡ったり、自転車で郊外を走ったりしています。留学生の家に集まってお酒を飲みながらボードゲームをすることもあります。歩ける距離は歩くようになってからはパリの地理がより分かるようになってきました。

パリから電車に乗って40分くらいの所に、フォンテーヌブローという森があります。19世紀フランスで自然画を描いたミレー等の画家達のモチーフになった森です。そこから自転車で40分、徒歩で2時間のところ(バスや電車はない) にバルビゾンという村があり、そこではかつてミレー達が泊まった宿が小さな資料館になって開かれています。

行ってみようという話になり、いざフォンテーヌブロー駅に着いてみると自転車を借りるつもりだった店が閉っていて、結局資料館まで、森の中を2時間歩いて行くはめになりました。はじめは楽しく森の中を歩いていたのですが、一時間もするともう景色などどうでもよくなり、目的のバルビゾン村に着いた頃には何の元気も無くなっていました。

しかし、小さな資料館の中にはバルビゾン派の画家たちの落書と絵が飾られていて、それを見た時、いままで西洋絵画を見て感じることのなかった親近感が湧いてきました。描かれている植物や空や地面の感じが自分の記憶と繋がる感じがしたのです。モチーフになった風景を、歩きながら嫌というほど見ていたからでしょう。数枚の絵をより深く理解するための2時間だったと考えれば、悪くない体験だったと思います。帰りはヒッチハイクに成功し、有難いことにパリの近くまで送って行ってもらうことができました。

歩く、走る、分からないことは人に尋ねる、そういったできるだけ泥臭い方法でフランスでの体験を記憶に残していけたらと思います。 


月間報告書 3月

1.勉学の状況

今月の初めに、パリの公共交通機関を運営するRATPとのワークショップが行われました。このワークショップのために、千葉大からも5名の学生がやって来て参加しました。テーマは「フランス語を話さない利用者にとってのユーザビリティー、ユーザーエクスペリエンスを向上する」というものでした。RATPのデザインマネージメント部門の方からパリのメトロの歴史、駅のデザインの変遷や、デザインで解決すべき問題についてプレゼンテーションをしてもらった後、実際にメトロに乗ってみて、問題点を探りました。具体的な解決策というよりは、今後のメトロのデザイン指針になるような、日本人の視点からの新鮮な洞察が求められているようでした。

メインのコースでは、「ペットボトルのリサイクル」と、「街に設置する風力発電の羽のデザイン」を同時進行でやっています。ペットボトルのプロジェクトについては、環境問題に有効なリサイクル方法を考えるというよりも、ペットボトルという素材のもつ新しい機能や魅力を引き出すというのが主題で、(CGや頭の中のイメージではなく)リアルな「材料」について、手を使って確かめてみる、という趣旨のようです。僕はレーザー裁断機でペットボトルに色んなパターンの切れ目を入れ、やわらかさや表面の質感、形がどう変化するかを探っています。材料が隠し持っている機能や美しさを引き出して世の中に提示することもデザインの重要な役割で、便利なものを作ることだけがすべてではないと先生が言っていたのが印象的でした。

「街に設置する風力発電の羽のデザイン」は、弱い風や、常に変化する風向きに対応するには、虫や鳥など、生き物のように柔軟性を持った羽のほうが効率よく発電できるのではないかという仮説のもと、風力発電機の羽(または風力発電システム全体)をデザインするというものです。今回はいきなり形から入るのではなく、風力発電で得られる小さな電力を何のために使うか、利用者はその電力にどこでどのようにアクセスし、そのためには発電機の形がどのようであったらいいか、というところから考えを広げていこうと思っています。アトリエには簡易な風洞と発電機が設置され、作った風車たちのどれが一番効率回るかを比較することができるようになっています。ENSCIの学生の中には一週目で方針を決め、材料の手配までしている人もいて、この「まずやってみる」ということに対するフットワークの軽さは、自分も見習うべきだと思いました。
 

2.生活の状況

ENSCIの学生証を見せれば、パリ市内のほとんどの美術館や博物館に無料で入る事ができるので、学校が早く終わった帰りや土日のどれか一日は美術館に行って過ごすことも多いです。日本も美術館が多いほうだとは思いますが、パリの文化施設はとにかく数とバリエーションが多いです。小さな頃からこんなにたくさんの展示を見ていたら目も肥えるはずです。今月行った中では装飾美術館で開かれていた、イタリアのデザイナーPiero Fornasettiの展覧会が印象的でした。Piero Fornasettiは家具や食器などの表面をプリントで装飾した作品を多く作ったデザイナーです。天板に実際に乗っているように本の絵がプリントされた机(ややこしいので写真を見てください)などは、立体である机全体を見ればいいのか、平面である絵を見ていいのかわからない、妙な感じで、頭の中では腑に落ちない部分がありましたが、絵の質が高いので、こういうデザインがあってもいいと納得させられるものでした。

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留学生活も残り数ヶ月になってきましたが、パリで得られるものはすべて絞り取ってこようと思います。

月間報告書 2月

1.勉学の状況

2月の初めにコーディネーターのリズさんとのミーティングがあり、そこではじめて他の留学生達と会いました。まずは全員で机を囲んで、それぞれのポートフォリオのプレゼンをし、大学でやってきたこと、興味のある分野、得意なことなどをお互いに知ることができました。ENSCIは学生自身の興味や目標と、学生と先生の対話を重視するので、授業スケジュールは一人ひとり、ポートフォリオをプレゼンしながらリズさんとしっかり話し合って決めていきます。最初の一週間の集中授業は、動画の撮影と編集のクラスを取ることになりました。授業のテーマは、会話シーンの撮影で、シナリオ、絵コンテ、撮影、演技、編集を3人のグループでやりました。プロダクトやサービスのプレゼンのための動画を撮るのだと想像していたのですが、意外に映画やドラマ寄りの内容で驚きました。僕のグループには留学生しかいなかったのでグループ内でのコミュニケーションは問題ありませんでしたが、先生はあまり英語で話さないので、こちらから意識的に質問をしていかないとついていけない部分もありました。フランス語で複雑なことを理解することができないので、自分から働きかけていかないと得るものも得られないと思いました。ENSCIの学生はよく手が動き、撮影のセットを手際よく作っていたのが印象的でした。

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2.生活の状況
2月の下旬から暖かくなってきて、家の中でもストーブをつけずに過ごせるくらいになってきました。授業が始まる前の土日は、留学生で集まって美術館を見に行ったり、一番広い家に住んでいる人のところで集まってパーティーをしたりして過ごしました。学校が始まってからは、昼食は学校近くのパン屋で食べています。ENSCIの学生なら、6ユーロ以上購入すると3ユーロの割引になる(実際はENSCIから補助が出ている)ので、バゲットのサンドイッチと飲み物、デザートのセットを3ユーロちょっとで食べることができます。校舎の1階に長机が並んでいるスペースがあり、学校中の学生がそこに食べ物を持ってきて一緒に食べています。いろんな人が入れ替わりつつやってくるので、そこで新しい知り合いができることもしばしばです。学生数はさほど多くはないので、学期の終わりにはほとんどの学生とは顔見知りになれるのではないかと思います。工房に隣接している中庭のスペースには卓球台とサッカーゲームとピアノが置いてあり、休憩時間になるとそれらで遊んで息抜きしている人もいます。外にたばこを吸いに行く人も多いです。集中する場所とリラックスする場所がちゃんとあって、堅苦しさがないところが魅力的です。

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月間報告書 1月

1.勉学の状況

一月の初めにパリに移動し、今月はフランス語の語学学校に通っていました。日本で基本的な文法は頭に入れていましたが、知っているだけで話せない、という状態だったので、初級コースから受講しました。授業はすべてフランス語で行われましたが、絵やジェスチャーも使いながら教えてくれたので、さほど問題はありませんでした。授業は10人くらいの小さなクラスで、受講生の国籍はブラジル、韓国、アメリカ、ロシアなど様々です。基本的なフレーズは言えるようになり、お店で金額の聞き取りもできるようになりました。今は家で、自分で買った教科書を使って勉強しています。フランスでは、僕のような外国人でもフランス語で話しかけられます。北欧の人々のように英語を使って話しかけてくれるのもありがたいですが、その土地の言葉で話しかけられるのも、その土地に受け入れてもらっているような気がしてうれしいです。とは言っても、何を言われているのかさっぱりわからないことが多いので、とりあえずは勉強を続けていこうと思います。来週からいよいよ本格的に大学が始まります。非常に楽しみです。

2.生活の状況

アパルトマンに入居する日、大家さんが待ち合わせ場所に2時間遅れてきて「病院に行ってました、ゴメン!」と言ったのには驚きましたが、その後は非常に親切にもろもろの手伝いをしてくれて、思っていたよりもスムーズに生活を始めることができました。僕が住んでいるのは15区にあるアパルトマンで、家の周りにはパン屋、肉屋、八百屋など、食料を売っている店が並んでいます。食べるものには困らなそうです。気温は先月までいたフィンランドよりも暖かいはずなのですが、フィンランドのように防寒対策のされた家ではないので、体感温度は寒いです。午前中に語学学校の授業が終わった後は美術館や博物館を見に行ったりしています。今回は中でも印象に残った、パリ工芸技術博物館について紹介しようと思います。

パリ工芸技術博物館には、秤からエンジン、ハードディスクまで、(主にフランスで作られた)あらゆる発明品が展示されています。中でも興味を惹かれたのは情報伝達技術の展示で、まだコンピュータもスマートフォンも無かった時代の、電話やカメラなどの機械が展示されていました。写真1は19世紀頃のテレグラフです。奇妙な姿をしていますが、文字入力と表示ができて、ネットワークに繋がっているという基本的な構成は、現代のパソコンとさほど変わりません。パソコンでいうところのキーボードがピアノの鍵盤から、ディスプレイは時計や気圧計等の文字盤から発想されているように思われます。当時、「たくさんのボタンを持っていて10本指で軽やかに叩く」ものといえばピアノの鍵盤で、「移り変わる数字や文字を表示する」ものといえば時計しかなかったことを考えれば、現代の私達から見ると奇妙に見えるこの機械も、素直な発想で作られたもののように見えてきます。ピアノの鍵盤がどのようにして現在のキーボードになり、これからどう変わっていくのか、そもそもピアノの鍵盤はどこから生み出されたのかなど、モノは、「科学技術の発達」によってだけでなく、「科学技術をどのような形に落とし込むか」というデザイン的な発想によって進化していったのだということを感じられる展示でした。

パリではとにかくいろんなものをよく見て、帰ってこようと思います。

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写真1 Paul Gustave Froment (1850) Electric telegraph with dial and keyboard
出典:Serge Chambaud, Guide to the collections The Musee des Arts et Metiers p120 (The Musee des Arts et Metiers-CNAM,2014)

月間報告書12月分

1.勉学の状況

アールト大学での最後のコース、Design Innovation and Strategyコースの最終プレゼンテーションが終わりました。食べ物にまつわるイノベイティブなプロダクト、サービスの提案をするというテーマのもと、僕のグループは海藻を使った健康サプリメントのデザインを提案しました。フィンランド人が普段食べることのない海藻をいかにしてフィンランドの食文化になじませるかが一つの課題でしたが、最終的には、人工イクラの膜で海藻パウダーの水溶液を包むことで、オリーブのようなオーガニックで料理に添えやすい形に落とし込むことができました。最終プレゼンでは各チームに(仮想の)資金が与えられ、どのチームのプロジェクトにどれだけ投資するかを決めます。みんな投資をするつもりでプレゼンを聞いているので、発表者への質問もなかなかシビアでした。技術的な実現性やアイデアの新しさなどの項目の中で、質問するときに最も重要視されていたのが魅力的なプラットフォームの有無についてでした。プラットフォームとはブランドを特徴づける形、グラフィック、テクノロジー等のことで、プラットフォームをベースにすることでブランドを展開し、持続させていくことができます。たとえば僕のチームの場合「膜で包まれたオリーブのような形」がプラットフォームの一つで、これをベースにすることで、内容物を海藻からプロテインやオメガ3など様々なサプリメントに展開していくことができます。最終プレゼンでは6チーム中2番目に多い投資を得ることができました。

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アールト大学の授業の特徴は、教授が講義で学生に理解してほしいこと、またそれに関連した課題の意図が明確で分かりやすいということです。ただ、受け身でもそれなりの知識を得ることができてしまい、満足しがちです。得た知識は今後行うプロジェクトで実践し、経験として自分の中に取り込んでいけたらと思っています。


2.生活の状況

12月の中旬から、ヘルシンキの街はクリスマスムードに包まれています。ヘルシンキ中央駅近くのヘルシンキ大聖堂の周りにはたくさんの小さな露店が並び、マフラーやホットワインなど、あたたかさを感じさせるものがたくさん売られています。こちらのクリスマスは日本と違って、みんな本気でクリスマスを祝おうという気持ちが感じられます。クリスマスイブの夕方からクリスマスの午前中にかけて、メトロや電車がすべてストップし、街のお店も閉まります。クリスマスマーケットの露天もイブまでに撤去され、街はとても静かです。ほとんどのクラスメート達はクリスマスを家族と過ごすために家に帰ってしまっていたので、ヘルシンキに留まっていた留学生4人程であつまり、それぞれの国の料理を持ち寄ってささやかなクリスマスパーティーをしました。

11月は本当に日照時間が短い上に曇りの日が多く本当に憂鬱でしたが、クリスマスイブに大雪が降った後は雲ひとつない晴れが続き、一面に積もった真っ白い雪もまぶしく、街を歩く人々も幸せそうに見えます。フィンランドでの生活は、日の短さや寒さや雪など、自然からの影響を大きく受けます。いくら時代が進んでも人間は自然のなかに家を建てて暮らしているにすぎないということを意識せずにはいられません。フィンランドのモダンデザインが単なるミニマリズムや合理主義とは違う、どこか流行とは離れた、石ころや水のような静かなたたずまいを持っていたのは、そういった自然が投影されているからでしょう。

 今月でフィンランドでの生活も終わりです。フィンランドで出会ったすべての方々、日本から留学をサポートして頂いたすべての方々に感謝したいと思います。本当にありがとうございました。


11月間報告書

1.勉学の状況

 11月から新たにDesign Innovation and Strategyコースが始まりました。デザインによってイノベーションを起こし、実行する方法にフォーカスした授業で、前ピリオドの授業よりも実践的な内容です。授業は週2回で、一日は講義、二日目は講義に関連したワークショップを行います。第一回目のワークショップのテーマは「なぜデザインに投資をするのか?」でした。技術開発、設備など、企業が投資すべき部門がたくさんある中で、どうしてデザインに投資する必要があるのか、ビジネスの一部としてのデザインのあり方を考えさせられる内容でした。講義を受けていくなかで、お金の問題は「デザインを世に出すためにクリアすべき障壁」というより、「スポーツのルールのようなもの」(と言うと軽く聞こえてしまいますが)と捉えたほうが面白いのではないか、と感じるようになりました。企業がいかにしてユーザーを集め、プロダクトを開発し、認知させ、使わせているか、講義で紹介されたいくつかの事例に対してはサッカーの上手いパス回しを見たときのように関心させられました。そういった方法論の面白さだけに捉われてしまうとデザインの本質を見失ってしまいますが、モノやコトが人々のもとに届くためにはよいビジネスモデルが必要で、ビジネスモデルが機能するか、しないかという視点はプロダクトやサービスの質を高めていくひとつの軸になるように思います。

 これらの内容と同時進行で、グループでのプロジェクトも行っています。全体のテーマは「食」で、僕のグループは海藻に注目してプロジェクトを進めています。海藻は体によい様々な栄養を含んでいますがフィンランドではほとんど食べられていません。フィンランドの人々が海藻を抵抗なく摂取するためにはどうすればいいか、中身からブランディングまで考えます。今は海藻パウダーを取り寄せてクッキーやタコスに混ぜてみたり、海藻スムージーを作ってみたり、キッチンでいろんなレシピを試しているところです。日本には海藻はもちろん抹茶のケーキなど緑色の食べ物がたくさんあるので僕にとっては違和感は無いですが、フィンランドの人々からすると非常に奇妙に見えるようです。特に、緑色で塩辛いのは分かるけど、緑色で甘い食べ物は想像できないと言っていました。だからといって海藻の緑色を別の色に染めちゃうのは面白くないということで、いかにブランディングして手にとってもらえるようにするか、考えています。

 あと二週間ほどでここアールト大学での授業も終わってしまいますが、悔いの残らないように取り組みたいと思います。

2.生活の状況

 徐々に寒くなっていっていますが、まだ日本から持ってきた服でしのげるくらいの気温です。問題は気温よりも日照時間で、毎朝9時くらいに昇った太陽は16時過ぎには沈んでしまいます。オレンジ色になった空を見て今日も一日終わるなあ、と時計を見ると15時だったりします。日が短いせいか、なかなか朝起きられなくなってきたので、ビタミンDを飲み始めました。また、頭を起こすために朝にコーヒーを飲むようになりました。フィンランドがコーヒーの消費量で世界でもトップであることの理由が分かったような気がします。

 ヘルシンキでレストランデイというイベントがあっていました。レストランデイは二日間だけ、誰でも自分もレストランを開くことができるイベントです。ちょうど学園祭の出店のような感じで道端や公園にテントが立ちました。お店を出している人々の国籍も様々で、フィンランド料理はもちろん中華料理、トルコ料理など幅広い料理を楽しむことができます。スープについて尋ねると「これはフィンランドで昔から作られてきたスープだけど、うちの親父のレシピだから全然違う味だよ。」という答えが返ってきたりして、○○料理と大雑把にくくるにはあまりにローカルな味がおいしかったです。
早残り一ヶ月のフィンランドの生活を寒さと暗さに負けず楽しみたいと思います。


月間報告書10月

1.勉学の状況

9月の頭から受講しているUser Inspired Designの中で進めていた、「学校の履修登録システムのリデザイン」に関するプロジェクトの最終プレゼンテーションが終わりました。僕のチームでは、「人数制限のある授業に申請した学生達を選別するシステム」に焦点を絞ってデザイン提案を行いました。金曜日の講義ではプロジェクトを進める上で必要なステップを一段階ずつ、順を追って教わり、得た知識を実際のプロジェクトの中で試しながら学んでいくことができます。最終プレゼンでは、学生の選別を教授ではなく学生達自身が行う、というコンセプトが評価され、授業外でもう一度プレゼンをする機会をもらいました。実際の授業でこの方法を使ってみようという話も出て、今後どうなっていくのか楽しみです。この授業ではもうひとつ、エッセイ課題がありました。テーマは「"Human Centered" (人間中心)とは何か?」です。"Human Centered"はこの授業の軸となる、一見シンプルですが実に色んな角度から捉えることができる言葉です。自分の体験と今まで持っていた知識と、この授業でインプットしたエスノグラフィーリサーチやUXデザインやコ・デザインに対する考えを総動員してなんとか書き上げました。英語で長い文章を書くのに慣れていなかったので苦しみましたが、授業を通して得た考えを自分の中ので整理することができました。


2.生活の状況

ヘルシンキではだんだんと日が短くなり、曇りの日も増えてきました。この前初雪が降って、僕は珍しがって喜んでいましたが、フィンランドの友人たちは雪はうんざりといった表情をしていました。
今月はフィンランドの食べ物について報告しようと思います。ヘルシンキでは日本より外食が高く、マクドナルドのセットだけでも7ユーロ以上します。なので基本的に朝と夜は自炊、昼は学校のカフェテリアで食べています。学校のカフェテリアでは学生は一律2.6ユーロで食べることができます。ビュッフェ形式で、千葉大のビュッフェよりもバリエーションは少ないですが、毎日メニューが変わります。サラダやパスタ、ソーセージやマッシュポテトが多いです。料理の味付け、ドレッシングなどは基本的に甘めです。あまりスパイシーな食べ物がないので、毎日食べているとすこし物足りなさを感じます。学校にカフェテリアは3箇所ほどあり、そのうちのひとつはベジタリアン向けで、僕はベジタリアンではありませんが、サンドイッチがおいしいので個人的には一番好きです。学部からアールトに通っているフィンランド人の友人に、5階のカフェテリアはおいしくないからやめておいたほうがいい、と言われ、実際に食べに行ってみたら本当においしくなかったです。業者が違うのか何なのか、どうしてこんなに違うのか不思議です。
同じグループになったフィンランド人の友達は、疲れてくると「プーラを食べよう」と言って買いに行きます。プーラとは小麦粉とバターと砂糖で作るフィンランドの菓子パンです。一言でプーラといっても形も様々で、それぞれ味も微妙に違います(基本的には甘いパン)。家でも簡単に作れるらしいので、挑戦してみようと思います。おいしく作るコツはバターと砂糖を躊躇せずにどっさり入れることだそうです。

夜は基本的に日本食かパスタを料理して食べています。ハカニエミ駅周辺にアジアンマーケットが2,3軒あり、そこでたいていの日本の食材は揃います。ハカニエミ駅前には観光地としても有名なハカニエミマーケットがあり、そこの一階ではおいしいサーモンやマッシュルームを買うことができます。フィンランドはサーモンがおいしい国なので、フィンランドにいるうちに高めのサーモンを買って食べたいです。

月間報告書 9月

1.勉学の状況

 9月の一週目から本格的な授業が始まりました。僕はDesign&Culture というフィンランドのデザインについて学ぶコースと、User inspired designという、デザインの様々な方法論(コデザインやユーザーエクスペリエンスデザインなど)について学ぶことができるコースを受講しています。今回はUser inspired designの授業について報告します。

 User inspired designでは、火曜日に講義があり、そこで提示された課題にグループで取り組み、金曜日にプレゼンをするという流れで進んでいきます。週ごとに違うテーマの講義を受け、グループ課題を行います。一週目は、エスノグラフィーの方法論をデザインのリサーチに生かすというテーマでグループワークを行いました。実際にヘルシンキ中央駅近くの市場に行き、そこに集まる人々の行動をじっくり観察することで市場の人々が共有しているルールや習慣などを明らかにします。ヘルシンキの人たちは学生に協力的で、授業の一環であることを伝えるとインタビューにも快く応じてくれました。ディスカッションの時間が多く、初めは英語を聞くので精一杯でしたがようやく議論に参加できるようになってきました。躊躇していると話がどんどん進んでいってしまうので、思いついたことは何でも言うように心がけています。この授業ではあらかじめ各週のテーマに関連した論文や記事が指示されており、各授業が始まるまでにそれらを読んで予習をします。記事を読んだり講義を受けている中で、千葉大で行われていた授業のベースにあるのはこの考えだったのか、ということに気付くこともあり、日本で感覚的に学んでいたことに輪郭が加わっていくような感覚です。 やることは多いですが、着実に学んでいくことのできるコースだと感じています。


2.生活の状況

 フィンランドに到着してから一ヶ月が過ぎ、こちらの生活にも大分慣れてきました。一ヶ月間ずっとホステルに暮らしていましたが、先日やっと寮に移動することができました。

 20日あたりから急に気温が下がり、風邪を引いてしまいました。土日にたっぷり寝て大分よくなりました。慣れない気候の土地に行くときは風邪薬は必須です。

 平日は主に学校ですが、土日は美術館に行ったり、ヘルシンキ内で行われているイベントに出かけたりして過ごしています。今月の前半には「ヘルシンキ・デザインウィーク」が開催され、街の様々な会場で家具やテキスタイルなどの展示、デザイナーによる講演会や子供向けのワークショップなどが行われていました。中でもカリオで行われた家具の展示はフィンランドでも一番の規模で、フィンランド人の友人は「今年は去年よりも地味」と言っていましたが、それでも面白い家具をいくつか見つけることができました。

 フィンランドの友人から、森に生えているマッシュルームについて教わったので、狩って食べてみようと思い、エスポーにあるヌークシオ国立公園に行ってきました。しかし実物を前にしてみるとどれが教えてもらった食べられるもので、どれが食べられないものかさっぱり分からず、ひとつも採れず終いでした。フィンランドではマッシュルームについて小学校できちんと教わるそうで、次回はフィンランド人に連れて行ってもらおうと思っています。マッシュルームは採れませんでしたが自然はとても美しく、とてもリラックスすることができました。


月間報告書 8月


1.勉学の状況

 8/25~9/5までの10日間はオリエンテーション期間でした。オリエンテーションではAalto大学の教員、学生やゲストが、授業や施設の説明から、異なる文化を持つ人同士が接するときの心構えまで、様々なテーマでプレゼンテーションをしてくれます。その後、Aalto大学のDesign departmentに入学したマスターの学生が全員参加する、イントロダクションの授業が行われました。この授業は講義とワークショップで構成されています。講義では、ユーザー参加型デザイン等の、新しいデザインの考えかたや進め方にまつわる話が多く展開されていました。日本にいたとき本やインターネットを通してしか知らなかった考え方を実際の講義で学べるので、非常に面白いです。ワークショップでは、講義の内容を踏まえ、学生達でテーマを設定します。個人個人でテーマを持ち寄り、それをお互いにプレゼンし、似たテーマを持つ人同士でグループを作りました。僕は、ごみの分別やリサイクルの習慣を楽しく身につけてもらうにはどうすればいいか、を考えるプロジェクトに参加しました。メンバーの半分はフィンランドの学生ですが、もう半分はイラン、スペイン、フランス、など様々な地域から集まった留学生で、それぞれに「ごみ」に対する意識の違いがあったりして、興味深いです。Aalto大学には自分以外にも留学生が非常に多いです。様々な国から学生が集まるとても国際的な環境でデザインを学べることに面白さを感じています。これから本格的に授業が始まるのが楽しみです。


2.生活の状況

 8月下旬のヘルシンキの気温は日本の秋くらいで少し肌寒いですが、晴れの日が多く、外を歩いていると気持ちがいいです。太陽が出ている時間が長く、夜は8時過ぎくらいまで明るいです。

 ヘルシンキの主な交通機関はバス、地下鉄、路面電車、電車で、駅のサインが非常に分かりやすく、初めてでもスムーズに利用することができました。初めは3€で一時間乗り降り自由なシングルチケットを買っていましたが、大学から学割の証明書が発行されてからは3ヶ月間いくらでもヘルシンキ内を移動できるシーズンチケットを購入しました。学校へは地下鉄とバスを乗り継いで30分ほどかけて通学しています。

 住居ですが、ヘルシンキ学生向けのアパートが10月からしか予約できなかったので、最初の1ヶ月ちょっとの間、ウィークリーマンションを借りて住んでいます。家賃は月800€と高めです。初めに部屋の数字キーのコードが送られて来ず、中に入れないことがありましたが、後に事務所に電話で事情を説明してその日の家賃を払い戻ししてもらいました。説明すれば対応してくれるだけでもありがたいと感じました。 部屋にはコンロがないので、日本から持ってきたシリコンスチーマーを使ってジャガイモやたまねぎを電子レンジで蒸して食べています。野菜はどこのスーパーでも量り売りです。物価は全体的に日本よりも高いように感じます。

 ヘルシンキはどことなく日本と似ているところもあり(建物の古さや人々の落ち着いた感じなど)、あまり緊張することなく、むしろリラックスして過ごせています。よりフィンランドのことを知りたいと思うようになった2週間でした。


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